中日が4日のロッテ戦(QVC)に6―9で敗れ、4月25日以来の5割復帰を逃した。誤算だったのは3連勝中だった先発の大野雄大(25)だ。味方打線が4回までに5点を挙げたが、これを守れず、味方の失策も手伝って5回5失点でマウンドを降りた。

 首脳陣はあきれるばかりで「何のために(3連勝する前に)ファームに落としたのか、忘れている。みんな必死になって点を取ってくれているのに、そこで耐えなかったら誰が信用するんだ」と友利投手コーチが吐き捨てれば、森ヘッドコーチも「せっかく乗ってきたのに…。野手も好きでエラーをしているわけじゃない。それをカバーするのがピッチャー」と突き放し、試合後に二軍落ちを通告した。

 昨季のチーム勝ち頭が早くも2度目の二軍行きとなったが、実は大野に対して首脳陣はお手上げ状態にもなっているという。「大野が一軍で先発として投げ始めたのはここ2年。そのころは森ヘッドら現在のコーチ陣の多くがユニホームを着ていなかった。『他の投手なら一緒にやっていたからわかるけど、あいつのことはよく分からない』とぼやいているんだよ」(チームスタッフ)

 開幕から3連敗で二軍落ち。その後、一軍に復帰して3連勝した後に、このていたらくは確かに理解が難しい。大野の“操縦法”を首脳陣が手に入れるにはまだまだ時間がかかりそうだ。