29日のオリックス戦(ナゴヤドーム)で死球を受けて右手人さし指を骨折した中日・荒木雅博内野手(36)が出場選手登録を抹消され、ナゴヤ球場でリハビリを開始した。全治は不明ながら「骨折なんで交流戦にはもう間に合わないと思う。復帰は何か月後になるか今は分からない」と悔しさをにじませた。

 そんな中、荒木の“兄貴分”として親交を持つ俳優・柳葉敏郎(53)が「焦らずしっかり治せ! 仲間を信じろ!」と緊急エールを送った。柳葉は来年1月公開予定の元高校球児たちが再び甲子園を目指す“マスターズ甲子園”を描いた映画「アゲイン 28年目の甲子園」に元エース役で出演する。その役作りに徹するため、昨オフに某所で“合同自主トレ”を敢行し、互いの健闘を誓い合った。「野球の映画に出演するのはこれが初めてで念願がかなった。荒木君、山井君と一緒にトレーニングして2人から吸収できた部分が多かった」(柳葉)

 柳葉は他にも森野、大島とも親交を持っており、柳葉の地元・秋田名物きりたんぽ鍋をつついたこともある。この4人を「チームきりたんぽ」と命名。中日戦をほとんど欠かさず衛星放送でチェックし、メンバーのここまでの活躍ぶりを喜んでいたという。

 その荒木は死球禍に倒れたが、柳葉は「荒木君が戻ってくるまでは、ほかの『チームきりたんぽ』の3人がカバーして抜けた穴を埋めてくれるはず。だから荒木君は安心して焦らず、しっかり治してほしい」と呼び掛けた。

 これには荒木も感激しきりで「柳葉さんにはいつも気にかけてもらって本当にうれしいです。忠告してもらったように焦らず、でも、できる限り早く一軍へ戻れるようにベストを尽くしたい」ときっぱり。“ギバちゃんアニキ”の思いに応えるべく、気持ちを新たにしたに違いない。