楽天が28日の巨人戦(東京ドーム)に4―0で快勝した。先発の則本昂大(23)が6回途中まで巨人打線を無安打に封じるなど3安打完封で6勝目をマークすれば、打線も西田の3号2ランなどで着実に加点。星野仙一監督(67)が休養後、2試合目で初勝利を挙げた。

 この日は、難病の黄色靱帯骨化症の手術を決断した星野監督の長期休養が決定的となった。則本が「星野監督やりました。チームはこれからも頑張るので早く戻ってきてください」と勝利をささげれば、観戦した三木谷浩史オーナー(49)も「監督も安心したのでは」と笑顔を見せた。

 星野監督も休養1戦目のヤクルト戦(26日)にわずか4安打、1―4で敗れたことに「普通は勝つよな。どうなっとるんだ」とぶぜんとしていただけに“初勝利”にはひとまずホッとしたことだろう。

 この日の楽天が26日と違ったのは、自軍ベンチの星野監督の“指定席”に、クッションの上にピンク色のタオルを置いた「監督スペース」が作られたこと。隣に飲料水、ガム、のど飴が置かれ、星野監督のユニホームも飾られた。球団関係者は「監督がいつでも戻ってこられるようにという気持ちです」と説明したが、まるで“祭壇”さながらの様相には、テレビ解説で訪れた星野監督の盟友・山本浩二氏(67)が「誰かお線香を買ってこい」とブラックジョークを飛ばしたほどだった。

 この日、勝ったこともあり、今後も「監督スペース」は続けられることになりそうだ。