本紙評論家・得津氏バッサリ「阪神は20年前のパ・リーグのような野球」

2014年05月26日 16時00分

5回一死一、二塁の好機で鳥谷は見逃し三振

 阪神は25日のロッテ戦(甲子園)で2―5と完敗を喫し、交流戦は2勝3敗と黒星が先行した。これまでも交流戦を苦手としてきただけに、数字以上に重苦しいムードが漂っている。この苦しい状況を打破するために必要なものは何か――。本紙評論家の得津高宏氏が挙げたのは「指揮官の覚悟」だ。

 

 ロッテ先発・藤岡に対して7回まで4安打無得点。4回には一死満塁の絶好機に新井良、鶴岡が続けて内野フライというミスショットで藤岡攻略に失敗した。得津氏は、この打線を問題視。そして、パ・リーグ投手陣を攻略できない原因をこう分析した。

 

「藤岡のような左投手が最も嫌がるのは逆方向に打たれること。阪神はそれが徹底されていなかった。捕手の江村が内角をうまく使ったこともあるが、無理に引っ張ってバットのヘッドが早く出ていた。逆にロッテは左投手の岩田相手に逆方向を意識した打撃が徹底されていたからヘッドが遅れて出てきた。それが、この日の両軍の差だ」

 

 さらに得津氏は「阪神は20年前のパ・リーグのような野球だ」とバッサリ。「この打撃が続くようなら今季も交流戦は苦しくなるだろう」と厳しい見通しを明かした。

 

 交流戦で打線が低調になるのはこれまでにもあった。和田監督の就任1年目の2012年の72得点は12球団中8位、昨年は11位の78得点と決定打不足に悩んでいる。この背景には首脳陣の指導力不足があると得津氏は言う。

 

「首脳陣の指示が徹底されていない。ただ指示しただけでは選手は実行できない。戦う中では精神的に余裕がないこともあり失敗を恐れる。だから首脳陣は『これで打てなくて負けても、責任は自分たちが取る』と言ってやることが大事。そうすることで選手も心に余裕ができて、思い切って指示を徹底しやすくなる」

 

 和田監督は、この日の打線について「工夫が足りない」と嘆いた。しかし、まず苦手克服に必要なのは指揮官が腹をくくることだろう。