Gの新エースがマリンガン打線に餌食にされた。巨人・菅野が24日、ロッテ戦(QVC)に先発したが、4回に一挙3点を失うなど、自己ワーストタイの4失点で今季最短の5回KOとなり、2敗目を喫した。菅野を援護したい打線も、初対戦となった相手ルーキーの石川をとらえきれず、石川降板後の終盤に2点を返すのがやっとというありさま。投打ともに完敗で、2連敗となった。

 昨季、菅野が交流戦で唯一黒星を喫したのが、この日試合が行われたQVCマリンスタジアムだった。リベンジを誓いマウンドに上がったが、またも“マリン風”に苦しめられた。

 3回までは三者凡退と滑り出しは絶好調。しかし4回に暗転する。二塁手・片岡の失策で先頭の岡田に出塁を許す。風速9メートルの風に制球を乱され、二死二塁からクルーズ、今江に連続四球で満塁とし、角中には走者一掃の適時三塁打を許す。

 5回にも鈴木の適時打などで1点を失い、結局、この回限りで降板。菅野は「野手の方がいいプレーで助けてくれていたので4回は絶対に抑えなければいけないイニングでした。5回の失点も与えてはいけませんでした。この悔しさと反省を次につなげたいです」と話した。

 原監督は「あそこ(3回二死満塁)ロングを打たれるというところがね。粘れなかった」。川口投手総合コーチは「(風の)ジャッジメントが難しかった。試合はつくっていたけど」と、強風の影響を指摘した。菅野はマリン風という“10人目の敵”を克服しないと、この球場で勝つのは難しくなる。

 打線は初顔合わせとなった石川に7回を無得点。4回一死二塁で片岡が三盗に失敗するなど、走者を出しても本塁が遠い。原監督は「(相手のデータが少ない)交流戦の難しさとはいえ、もう少し打者が対応しないといけない」と手厳しかった。石川といえば昨秋のドラフト会議で1位指名を狙いながらくじを外し、獲得できなかった“因縁の選手”だ。それだけに勝ちたいところだったが、気持ちが空回りしてしまったようだ。

 これでチームは交流戦2連勝スタートのあと2連敗。投打ともに本調子ではなく、勢いがつかない。思い通りにならないチームに、原監督はいらだちを募らせているに違いない。