首位の広島から8ゲーム差の4位(12日現在)・中日で二軍調整中の球界最年長・山本昌投手(48)への一軍待望論が湧き上がっている。

 ここまで山本昌はウエスタン・リーグで6試合に先発して1勝3敗。10日のソフトバンク戦(雁ノ巣)では3回11安打9失点と打ち込まれるなど、防御率は規定投球回に到達者の中ではリーグワーストの6・67だが、それも承知の上でチーム関係者は「開幕投手だった(川上)憲伸も(8日に腰痛で)二軍落ちしてしまったし(右ヒジ手術をした)病み上がりのエース・吉見もここにきて腰を痛めて一軍復帰が6月以降にずれ込むことになった。今の一軍には何年も上でローテを張ってきた先発がいない。酸いも甘いも知るマサが上にいるのと、いないのとでは全然違うよ」と力説する。

 別の関係者も「今こそマサには借金5と低迷しているチームのカンフル剤になってもらいたい。マサほどの大ベテランになれば、はっきり言って二軍の成績なんかは関係ない。(二軍で)どれだけ打たれようが、これだけガンガン投げられているだけで十分。今、一軍に上がっても誰も文句は言わない。意気に感じて投げるタイプだけに正直、二軍戦では気合の入り方が違う。マサは一軍マウンドへ送り出してさえやれば結果を残してくれるはずだし、その投球は若手の見本にもなる」という。

 一軍で勝利投手になれば、浜崎真二(阪急)が持つ48歳4か月のプロ野球最年長勝利記録更新となる山本昌の緊急昇格はあるのか。谷繁兼任監督の決断を周囲は期待しているが…。