メッセ熱投のウラに虎打線の「ある決意」

2014年05月12日 16時00分

お立ち台で鶴岡一成(左)をヘッドロックするメッセンジャー

 阪神は11日、巨人に1―0と完封勝利し、連敗を4でストップした。本拠地・甲子園で開催された伝統の一戦で3タテを食らう屈辱も阻止。先発のランディ・メッセンジャー(32)の4安打完封という熱投が“意地の勝利”を呼び込んだが、その裏では虎ナインも助っ人右腕に勝利をプレゼントしようと燃えていた。

 

 試合後、和田監督は「甲子園で3つ負けるわけにはいかなかった」と厳しい表情で振り返った。負ければ1999年7月以来15年ぶりに本拠地で巨人に3タテを喫するという屈辱。慣れ親しんだグラウンド、今季最多の4万6718人の大観衆の前で宿敵に踏みにじられるわけにはいかない。

 

 初戦をエース・能見で落とし、2戦目は勝ちパターンのリリーフ陣が踏ん張れずに逆転負け。打線も5月に入って低調が続いている。さらに、この日の試合前にはセットアッパーの福原が右内転筋痛で出場登録を抹消され、主軸のマートンも体調不良で欠場とアクシデントが重なった。

 

 このまま負ければ、どんどん悪い流れにはまってしまう。ここでメッセンジャーが踏ん張った。巨人打線に三塁を踏ませず、今季2度目の完封勝利。「強いチームに投げたい」と巨人戦登板を直訴していた助っ人右腕がキッチリと結果を残した。

 

 そして、このメッセンジャーが登板する時には虎ナインも並々ならぬ闘志を燃やしていた。きっかけとなる“事件”が起こったのは春季キャンプ直前のことだ。昨年まで阪神でプレーしたスタンリッジがソフトバンクに移籍。その入団会見で「阪神も打線はいいはずなんだけど、なぜか点が入らない」「強力打線を味方につけて大量援護をもらえることを楽しみにしている」とコメントした。

 

 この発言を報道などを通じて耳に入れたナインは「そりゃ面白くないよ、あんなこと言われたら…」とぶぜん。メッセンジャーが米球団のオファーを蹴ってタテジマ残留を決めた経緯もあって「メッセンジャーをスタンリッジより勝たせなければならない」と奮い立ったのだ。

 

 この日は1得点のみと十分な援護をすることはできなかった。ただ、メッセンジャーは今季3勝目をマークし、スタンリッジの勝利数を1つ上回った。今後も助っ人右腕の白星量産のために“意地の援護”を誓った。