阿部打棒復活の裏に「捕手へのこだわり」

2014年05月09日 16時00分

3回に豪快な5号3ランを放ち、ダイヤモンドを回る阿部

 巨人・阿部慎之助捕手(35)が8日のDeNA戦(東京ドーム)に2試合ぶりに出場し、5号3ランを含む3安打5打点と、これまでの不振がウソのように打ちまくった。試合は6―7で敗れ、リード面ではまだまだ本調子ではないようだが、バットのほうは完全復活へ大きく前進した。

 

 これで通算本塁打は332本となり、松井秀喜氏の巨人時代の本数に肩を並べたことになるが、阿部は試合に負けたこともあって「それを目標にしているわけではないから。どうでもいい」。それでも打撃の状態については「良くはなっている」と話した。

 

 この日の試合前の時点で打率2割3分1厘、4本塁打、8打点。前日はルーキーの小林に試合をまかせる形となり、ベンチから見守った。慢性的な体調不良に苦しめられてはいるが、この日も早出特打を敢行。打撃コーチにアドバイスを求めるなど、少しでも調子を取り戻そうと必死だった。

 

 奮起の裏には捕手としてのこだわりもある。ルーキー小林が台頭、一塁コンバート案が周囲で取りざたされているのは本人も分かっている。

 

「それでも慎之助はやはり捕手にこだわりがある。40歳過ぎてもマスクをかぶっていたノムさんや、谷繁さんを理想としている。そのためには攻守で必要とされたいと思っている」(チームスタッフ)

 

 そのためには打撃はもちろん、リードでも存在感を示す必要がある。この日は先発の今村が4回持たず5失点で降板すると、6回二死二塁で久保が大きなミス。久保が明らかなボール球を投げ、阿部が二塁に入った遊撃・坂本に送球して走者をけん制するサインプレーだったが、久保のボールはバットの届くコースに。石川の打球はがら空きの三遊間を抜ける同点打となった。8回には西村が勝ち越しを許した。捕手として反省の多い試合だっただけに、阿部にしてみれば打撃の手応えよりも不満のほうが大きい試合だった。

 

 とはいえ、主将のバットが復調気配となったのはチームにとっては明るい材料。9連戦の最後のカードとなる9日からの阪神戦で完全復活といきますかどうか。