広島・大瀬良 なんとか4勝もプロ入り最多の5失点

2014年05月09日 11時00分

6回、突如崩れるもなんとか4勝目を挙げた大瀬良。バッターはバレンティン

 <ヤクルト7-13広島(8日)>乱打戦を辛くも制した。広島は8日、ヤクルト戦(神宮)に勝ち、連敗を2で止め、単独首位の座をキープした。敗れれば今季初の3連敗となるチームのピンチだったが、打線の爆発もあって何とか白星をつかみ取った。とはいえ先発したドラフト1位ルーキーの大瀬良が6回に突然崩れ、プロ入り最多となる5失点で途中降板。4勝目をものにしたとはいえ、これまでの先発登板で快投続きだった黄金ルーキーの“乱調”は、今後への大きな不安材料だ。

 

 マウンドの大瀬良から「余裕」が完全に消え去った。7点の大量援護をもらった6回。それまでの快投から、突如として乱調モードへと暗転した。先頭の比屋根に左翼フェンス直撃の二塁打を放たれると、続く川端に右翼への適時二塁打。さらにバレンティン、雄平にまさかの2者連続本塁打を浴び、あっという間に5失点を喫した。

 

 顔をしかめ、天を仰ぐルーキー右腕。立ち上がりから安定していた制球が乱れ、ボールに切れがなくなってしまった。この“魔のイニング”は畠山から三振を奪って一死を取るのが精一杯。荒木に中前打を許したところで途中降板。永川勝にバトンを託した大瀬良は、まるで敗戦投手のようにがっくりと肩を落とした。

 

 5回3分の1を9安打5失点。今季4勝目を手にしたとはいえ、KO降板に等しい無残な投球内容に終わってしまった。「立ち上がり、5回までしっかり自分のペースで投げられたが、6回、意味のある低めを意識してたんですが、修正しきれなかったです」

 

 序盤は快投と評していいピッチングだった。初回先頭の山田を3球三振に斬って取り、テンポのいい投球術で自分のリズムを保つとツバメ打線に三塁を踏ませなかった。しかし、それらもすべて5回までの話。中盤にこれだけ大きく崩れたケースはこれまで一度もなかっただけに、チームにとっても心配な要素となりそうだ。

 

 そんな大瀬良を助けたのがカープ打線の爆発力。特に主砲エルドレッドの底力は、やはりすさまじいものがある。初回に右中間へ先制の2点適時打を放つと、5回には6号2ランを放った丸に続いて11号ソロを左翼席に運んだ。前日の試合で2三振を喫したうっぷんを晴らすかのように3打点を叩き出した。「(11号本塁打は)打ったのは真っすぐ。自分のイメージ通りのスイングができた」(エルドレッド)

 

 何とか乱打戦を制し連敗を止めたとはいえ、野村監督が「ピッチャーを主体としてやってきた」と言うように、今季の広島の強さは充実した投手力だ。それだけに大瀬良の大量失点は、やはり気がかりである。