原巨人 病床の貢さんに勝利届けられず

2014年05月07日 11時00分

2回、石川の2点適時打で生還する荒波(右)と交錯し尻もりをつく阿部

<巨人1-2DeNA(6日)>巨人は6日、DeNA戦(東京ドーム)に1―2で敗れ、このカードで今季初の黒星を喫した。先発のセドンは7回を投げ4安打2失点で2敗目。序盤は乱調も途中から立ち直ったが、打線があと一歩届かなかった。前日5日はチームを離れ、病に倒れた実父・貢氏の元に駆けつけた原監督もこの日は復帰。貢氏のためにとチーム一丸となって戦ったが、病床に勝利を届けることはできなかった。

 

 この日、午後1時30分過ぎに球場入りした原監督は、父・貢氏の病状について「一生懸命、闘っています。その点に関しては祈るしかない」と厳しい表情で語った。

 

 貢氏は4日に心筋梗塞と大動脈解離という大病を併発し、神奈川県内の病院に緊急入院。原監督は前日5日に球団の判断でチームを離れ、遠征先の名古屋から貢氏が入院している病院にかけつけた。現在は薬によって眠っているが重篤な状態だという。指揮官は「会うことはできたが、話すことも意思を伝えることもできなかった」と明かした。

 

 幼少期から野球を教わり、高校、大学は監督と選手として活躍し“親子鷹”といわれた。指導者としても多くのことを学んだ師でもある。深い絆で結ばれた最愛の父が倒れたのだ。本当ならずっとそばに付き添っていたいところだろう。そんな気持ちをぐっと抑え、原監督は1日で戦いの舞台に戻ってきた。

 

 もちろんナインは指揮官と貢氏の絆の強さをよく知っている。また「キャンプや練習などを視察にきた貢さんに励まされたり、活躍のためのヒントをもらった選手も多い」(球団関係者)。病と闘う貢氏に勝利を届けようと、チームは一丸となっていた。

 

 ところが、そんな気合が空回りしてしまったか試合はあと一歩及ばず、下位のDeNAに痛い黒星を喫した。先発のセドンは初回から制球が乱れ、2回には先頭打者への四球をきっかけにピンチを招き、石川に先制の2点適時打を許した。前回のヤクルト戦では6失点で3回も持たずに降板し、今回は雪辱を期してマウンドに上がった。3回以降は粘り強い投球で追加点を与えず7回まで投げたが、信頼回復とまではいかなかった。川口投手総合コーチは「立ち上がりから連続四球は厳しい。2ボールという形が多く、打者有利のカウントをつくりすぎている」と手厳しかった。

 

 打線は今季、3度目の対戦となった相手先発の久保に対し、2回に押し出し四球で1点を返したものの、結局6回1失点に抑えられた。7回以降も相手の継投策にチャンスらしいチャンスもつくれなかった。

 

 ここまで4勝と相性の良かったDeNAに投打で完敗したといっていい。ショックは大きいに違いないが、巨人の3連覇と日本一奪回を待ち望んでいる貢氏のためにも、切り替えていくしかない。