マエケン3勝 鯉最速20勝 貯金再び10

2014年05月05日 09時00分

5回表、投ゴロを一塁へグラブトスする前田

 広島の前田が4日のDeNA戦(マツダ)に先発し、8回2失点で今季3勝目を挙げた。立ち上がりに先頭打者アーチを浴びるなどけして本調子ではなかったが、本拠地マツダスタジアムのスタンドを埋め尽くしたファンの大声援に応えようと粘りの投球を見せた。打線も松山の逆転2ランや木村の勝ち越し打など効果的に得点しエースを援護。チームは両リーグ最速で20勝に到達し、貯金を再び10とした。

 3万1800人のファンの応援を受けてマウンドにたったマエケンだが、じつは調子はよくなかった。初回には石川に先頭打者アーチ。1点をリードして迎えた4回には梶谷に三塁打されると中村の犠飛であっさり同点にされた。

「真っ直ぐも走っていないし、点の取られ方も悪い」。苦しい立ち上がりとなったが、それでも気持ちを切り替えて相手に立ち向かった。ゴールデンウイークとあって、子供のファンもたくさんいた。前田は「ゴールデンウイークでいろいろなところに遊びに行きたいのに、わざわざ応援にきtくれた。いい試合を見せたいと思って気持ちが入った」と奮起し、5回以降は安打1本に抑えてみせた。

 少年時代は「小中高とあまり休みがなかった。野球ばかりやっていたと思う。どこかに旅行に行ったという記憶はない」とこの時期の大型連休中も野球漬けだったという。声援を送ってくれる子供たちが「プロ野球に憧れるような試合をしたい」と、粘り強い投球でチームの勝利を引き寄せた。

 試合に勝つための投球に徹している。2日に西武の岸が史上78人目となるノーヒットノーランを達成。2012年4月6日のDeNA戦で経験したものの、今は「狙うつもりはない。ずっと三者凡退だと1番や4番が回の先頭になる。苦手なバッターを2アウトランナーなしで迎えたいので、無理なピッチングをしないこともある」。チームの勝利を第一に、打順のめぐり合わせを考えた投球を心掛けているのだ。

 この日は今季初めてレッドソックス・スカウトのガレン・カー氏が視察に訪れるなど、相変わらずメジャーの注目度は高い。だが今は米国への思いは封印だ。今頭の中にあるのは「自分が投げるときは勝ち試合にして、ファンに喜んでもらいたい」ということだけだ。悲願のリーグ制覇へ、コイのエースはこれからもフル回転する。