「坂本連続出場ストップ」は原監督の深謀か

2014年05月02日 16時00分

代走で出場した坂本は二盗を決めたが…連続出場はストップした

 これも“原マジック”なのか――。巨人が4―2で勝利した1日のヤクルト戦(東京ドーム)で脚光を浴びたのは、今季初めてスタメンを外れた坂本勇人内野手(25)だった。試合には代走で出場したが、662試合まで伸びていた連続試合出場記録は野球規則により認められず、まさかのストップ。だがこれも、原辰徳監督(55)なりの深い思慮に基づいた采配だという。

 試合は杉内が6回を2失点にまとめ、勝負を決めたのはベテランの高橋由。6回一死二、三塁で奮投の左腕に代わって打席に立つと、左中間へ決勝2点適時打を放った。

 だが、この一戦で最大の見どころが訪れたのは、その直後だった。一塁走者・高橋由の代走として原監督が告げたのは、首の張りのためスタメンを外れていた坂本。果敢に今季9個目の盗塁を決めると、7回の守備にはつかずベンチへ下がった。

 前日の途中交代でフルイニング出場は途切れてしまったが、これで坂本の連続試合出場記録は続行…とはならなかった。野球規則の10・23「連続記録の規定」により、代走で出場しただけでは連続試合出場とはならないからだ。

 原監督は坂本の記録が止まったことについて、残念そうな表情で「また新たにスタートすればいい」と話したものの、川相ヘッドコーチは「代走を一番に代打も(選択肢に)入れていたけど由伸が適時打を打った。流れの中での判断は難しい」と歯切れが悪かった。橋上打撃コーチに至っては「試合に出たから出場になると思ったんだけど、違うんだね」。首脳陣が野球規則を誤解していた可能性は十分に考えられる。

 坂本の記録ストップは本当にベンチのボーンヘッドなのか。指揮官の周囲は「実は監督は規則を知っていて、わざとミスをした可能性がある」というと、真顔でこう解説した。「坂本の記録は正直、采配の足かせになっていた。去年までは代わりの遊撃がいなかったけど、今年は片岡と井端がいる。今後の采配に幅を持たせるためには途切れた方がベター。でも故意に止めれば勇人もショックを受けるだろう。“事故”を装うのが一番なんだよ」

 当の坂本は「スタメンで出られない状態だったんで(記録ストップは)しょうがない。また明日から頑張ります」と気丈に語った。連続試合出場はこだわりを持っていた数字の一つだったのだが…。

 原監督の真意は推し量るしかないが、この日の起用が本当に“故意”であったなら、それこそマジック。坂本のモチベーションは心配だが、これで思う存分タクトを振る土台が整った。