38歳川上に刺激与えた25歳大野

2014年04月25日 11時00分

今季初勝利でマウンドでガッツポーズの川上

 昨オフに戦力外通告を受け、異例の再契約となった中日・川上憲伸投手(38)が23日の阪神戦に6回無失点で“復帰後初勝利”を挙げた。「遅いですけど、ようやく。最高にうれしいです」と笑顔を見せた。

 

 今季は開幕投手を任されたが、ここまで4試合登板で勝ち星なし。それでも「僕の中では悪くなかった。気持ちが入れば何とかなると思った」という。そんなベテラン右腕の心にスイッチを入れたのが、後輩の大野雄大投手(25)だった。

 

「38歳の僕でも刺激になった」と川上が振り返ったのは19日の巨人戦(東京ドーム)での大野の投球。味方の援護に恵まれず、開幕から勝ち星のない大野は、この試合でも9回2失点に抑え、チームは延長で勝利したが、今季初勝利はならなかった。これに「エース的な存在の彼のレベルならば最多勝のタイトルだって取れる。立場的には一番勝ち星を欲しがると思うんです。一番安定したピッチングをしていますしね。それなのになかなか勝てない。そうなると『いいピッチングをしても点は入らないだろうな』と思ってしまうんです。でも彼はへこたれず、あきらめないで投げていた。あれは刺激になりました」という。

 

 今でこそ「自分が勝てなくてもチームが勝てばいい」と考えている川上だが、中日のエースとして君臨していた6~7年前は違っていた。「最多勝のタイトルも狙っていたし、その時は自分が勝つと考えていた。自分が勝てばチームも勝つわけですから。(例えば今の時期なら)他のエース級が4勝していたらプレッシャーだった」

 

 それだけに大野の心のモヤモヤは手に取るように分かるし、その頑張りが琴線に触れる。今季、白星をつかんでいない大野が、川上の初勝利に大きく貢献した。