<中日4-10阪神(22日)>阪神の藤浪が22日、中日戦(ナゴヤドーム)に先発。6回までは1失点で2勝目は確実と思われたが、7回に思わぬ落とし穴が待っていた。

 疲れからか突然、制球が乱れた。先頭の森野を四球で出塁させると、続く和田も四球。堂上直の送りバントを悪送球して1点を失った。まさかの展開に藤浪はもちろん、ベンチもぼうぜんだ。

 和田監督は2年目右腕にこれ以上投げ続ける力は残っていないと判断。藤浪は結局、この回は一死もとれずマウンドを降りた。2番手の安藤、3番手の加藤も反撃を防げず同点とされ、藤浪はこの日、4失点が記録された。

 前回登板の4月15日の広島戦で今季初勝利を挙げている藤浪。とはいえ味方の援護に恵まれてのものだっただけに「前回は勝たせてもらった。自力で勝ちをつけたい」と意気込んでの登板だった。

 初回を三者凡退で退けると2回、福留の右犠飛で1点を先制。さらに二死一、三塁から藤浪の中前適時打で1点を追加。前回登板のプロ初本塁打に続く打点に、藤浪は「甘く入ってきたボールをうまく打てた」と自画自賛した。

 その裏に1点を失ったが、3回にすかさずゴメスが3号2ランで援護。3回から6回までの盤石の投球も7回の乱調ですべて台なし。今季は終盤に調子を崩すケースが多いが、この日もその課題を克服できなかった。チームは8回に3点を勝ち越し、4連勝を飾ったが、藤浪の状態を考えると、手放しでは喜べない。