ソフトバンクの助っ人右腕・スタンリッジが「東京ドーム」&「飛ぶボール」の悪条件を“完全無視”して、今日22日の日本ハム戦(東京ドーム)に臨む。阪神に在籍していた昨季は、相手本拠地で巨人の強力打線を2完封するなど、同球場の狭さに打ち勝つ極意は心得ている。当初の見通しでは、今日から切り替わるはずだった「飛び過ぎるボール」が継続となったことも気にせず、“無心投法”で連勝を目指す。

 スタンリッジが連勝を狙う。前回先発した15日の楽天戦では完投こそ逃したものの、8回3分の1を投げて4安打1失点で今季初白星を飾った。「中継ぎ陣のことを考えれば完投のほうがいいが、一番はチームが勝つこと」。チームの勝利へ気合十分だ。

 そんなスタンリッジが心掛けるのが、完全マイペースでの無心投法だという。今日からの日本ハムとの2連戦は、本塁打の出やすい東京ドームで行われる。しかも、当初の見通しでは今日22日に入れ替わるはずだった「飛び過ぎるボール」が継続となった。まさに投手不利のWパンチだ。

 もっとも、阪神時代の昨季に東京ドームで巨人打線を2完封しているスタンリッジは意に介さず。

 東京ドームについては「好きかと聞かれればノーだ」と苦笑いを浮かべつつも「狭いとか余計なことを考えてしまうと、かえって悪いほうに出てしまうからね。いつも通り球を低めに集めることさえできれば、自分の投球ができる」。これまでの経験則をもとに雑念をシャットアウトして投げるつもりだ。

 飛び過ぎる球からの入れ替えが延期となったことも気に留めないという。「特に気にしない。違いには気付いていたが、渡されたボールを投げるだけだからね。このボールと決めてもらえば、それを投げるのがプロ野球選手だと思う。たとえテニスボールを渡されても、低めに集めるのが仕事だからね」と話した。

 相手の日本ハムは、前回の登板(1日)で4番の中田に一発を浴びるなどして黒星を喫した。まさにリベンジの舞台になるが、ここでも意識は変わらない。「自分がしっかり投げても打たれることがあるのが野球。自分が低めに集めても打たれてしまったら、気持ちを切り替えて投げていくつもり。ソロ本塁打なら仕方ないくらいの気持ちを持って投げたい」と胸を張った。

 スタンリッジが2つの難敵を“完全無視”して2勝目をつかみ取るつもりだ。