首位・広島が18日の最下位・DeNA戦(横浜)に11―2で大勝し、3連勝。5本のアーチを炸裂させるなど今季最多の14安打と打線が爆発した。なかでも目立ったのは主砲のブラッド・エルドレッド内野手(33)。一発を含む3安打2打点の働きでチームの勝利に大貢献した。

 18日現在、打率4割1分、6本塁打、13打点。絶好調モードで赤ヘル打線をけん引する助っ人には海の向こうから「カムバックコール」まで湧き起こっている。「2012年6月までエルドレッドはメジャーとマイナーを行ったり来たりしながら米球界でプレーしていたが、力任せに振り回すタイプの打者でメジャー関係者の間では評価が低かった。だが、カープに移籍し、変化球への対応が格段に成長。メジャーの極東スカウトの間でも“今年のエルドレッドは大化けする”ともっぱらで、今オフはメジャー球団の間で争奪戦になる可能性がある。特にア・リーグ西地区で最下位に沈み、深刻な大砲不足に悩むアストロズの本気度は高い」(メジャー関係者)

 エルドレッドは広島と年俸5000万円の単年契約。同じように今年で契約が切れる“優良助っ人”の阪神・マートンは年俸3億5000万円、巨人・ロペスは1億7000万円、オリックス・ペーニャは1億2000万円(金額はいずれも推定)だからエルドレッドは格段に安い。「しかもメジャーでの実績がほとんどないから、ロープライスの条件で契約交渉ができる可能性が高い」という点も、その商品価値を引き上げている。

 6回に放った6号ソロを「いい感じでスイングできた」と振り返ったエルドレッド。その注目度はまだまだアップしそうだ。