広島「投手王国」のカギは今村の復調

2014年04月18日 18時00分

今村が復調した時、カープ投手陣は12球団一となる

【大下剛史:熱血球論】私がペナントレースの戦力を分析する上で、最初のポイントは、対戦が一回りした時点での他チームとの比較だ。開幕前には巨人と広島のマッチレースになると予想したが、戦いの内容からすると、広島の方が一枚上手だと見ている。

 ここまでセでは先発で完投したのが阪神の能見とDeNAの井納しかいない。リリーフ陣、特にセットアッパーとクローザーの存在が戦いの命運を握っている。昨季の巨人は打線ばかりが目立ったが山口、マシソン、西村の試合終盤を任せる3人がすばらしかった。ところが今季はどうか。防御率は西村こそ1・29だが、山口が9・00、マシソンが11・00と今のところ機能していない。

 これに対して広島は大竹の人的補償で巨人から加入した一岡の効果もあり、守護神のミコライオが抜群の安定感を発揮。一岡の0・00という驚異的な数字をはじめ、永川勝が2・35、ミコライオが1・23と最も安定したリリーフ陣を形成している(数字はいずれも4月17日現在)。

 右ヒジの張りを訴えたエースの前田が登録を抹消せずに20日のDeNA戦に先発する見通しとはいえ、万全の状態とはいえない。それだけに勝ちパターンのこの3人の存在が大きなものになってくる。なかでも一岡の起用法がより重要。今は順調とはいえ、長いシーズンの中では壁に当たることもある。目先の戦いだけにとらわれずに大事に起用していくベンチワークが必要となってくる。

 さらに今後、鍵を握るのが17日の阪神戦で9回に登板した今村だ。中田も成長しているが、3人に何かがあった時には今村だろう。チーム状態のいい時だからこそ、準備をしておくべきだ。この男が完全に復調した時、カープ投手陣は12球団一となる。

(本紙専属評論家)