親友の元巨人選手がラーメンの鬼・佐野実に捧げる追悼秘話

2014年04月12日 11時00分

小俣氏(巨人軍広報時代)

 人気ラーメン店「支那そばや」創業者で「ラーメンの鬼」として知られた佐野実さんが11日午前2時57分、多臓器不全のため川崎市内の病院で死去した。63歳だった。関係者によると、8年ほど前から糖尿病を患い、体調不良に悩まされており、2月中旬から体調を崩し、入院していたという。高校卒業後、レストランで洋食の修業をしながら、各地のラーメンを食べ歩き、1986年に自身の店をオープン。素材、麺、スープなど徹底したこだわりでラーメンブームをけん引した。特に麺への思いはハンパではなく「支那そばや」本店の2階には大きな製麺機と製粉機がある。99年に始まったバラエティー番組「ガチンコ!」(TBS系)では弟子の出演者に冷水をかけるなど、厳しい“指導”でも話題になった。白い厨房服とオールバックの髪形がトレードマークだった。

 佐野さんと藤沢商業高(現藤沢翔陵高)時代の同級生で40年来の親友、元巨人の小俣進氏(62)は「真面目なやつだった。こだわりがすごくて、電車と船で沖縄で塩を探したり、1週間ぐらい店を休んで粉を探したりしていた。儲けようとはしないで『数を売るよりも味を売れ』とよく言っていたな。職人だった。お客さんに『黙って食え』と言っていたのも、温かくておいしいうちに食べてもらいたいからという思いからだったんです」と振り返る。コワモテのイメージがあったが「本当は優しいいいやつだった。3年前には体調が悪くて飛行機が嫌いなのにハワイまで俺の娘の結婚式に出てくれた。たくさんの弟子が残ったから、それは幸せだったんじゃないか」と悼んだ。