楽天の主砲「AJ」ことアンドリュー・ジョーンズ外野手(36)のバットが開幕から湿りっぱなしだ。10日の日本ハム戦では初回に斎藤から適時打を放ったものの、これも10打席ぶりの安打。2回には一死満塁から二ゴロ併殺でチャンスをつぶした。昨季は打率2割4分3厘、リーグワーストの164三振を喫しながらも勝負強い打撃で94打点をマークして日本一に貢献したが、今季はここまで12試合で1割8分6厘、13三振と低空飛行を続けている。

 それでも星野監督はイライラするどころか「春先のジョーンズはあんなもの」と意に介さない。むしろ「全員の打撃が好調だと全員が一気に悪くなる。(AJは)シーズン終盤の“ここぞ”という試合での集中力はすごいからなあ」と、他の野手と調子の波がズレていることを歓迎するほどだ。

 試合では三振してもニヤニヤするばかりで、周囲の心配をよそに流ちょうな日本語で「チョウシ、イイヨ」と言い放っているが、さすがにこのままではヤバイと感じているのか、今回の日本ハム3連戦からは早出特打にも参加した。果たして指揮官の我慢が限界に達する前に、AJは目を覚ますことができるか。