<西武3-13ソフトバンク(10日)> ソフトバンクが投打に西武を圧倒し、今カードの勝ち越しを決めた。この日(西武ドーム)は相手に先制を許したものの、2、3回には12球団一といわれる超強力打線が大爆発。この2イニングで合わせて8点を奪い、元気がないレオを一気に突き放した。結局チームは先発全員安打と今季最多安打をマーク。投げては中5日で先発したエースの摂津が安定した投球で6回4安打1失点。開幕戦以来となる今季2勝目を挙げた。

 1点を追う2回だ。鷹の強力打線がついに爆発した。一死二、三塁から柳田が初球の高めに浮いたカーブを振り抜き、中前に運ぶ。試合をひっくり返す2点適時打となり、若き大砲候補は「詰まった当たりだったけど、先制された後だけにいいところで打てた」と笑顔を浮かべた。その後も細川が今季初安打となる適時二塁打、本多の適時左前打で、この回一挙4得点。試合の流れをがっちりとつかんだ。

 3回も打線の勢いは止まらない。無死一、二塁から長谷川が中前に適時打。なおも一死二、三塁では、柳田が右翼線を破る2点適時二塁打。結局ここは打者一巡の猛攻で、またまた4得点し、早々と勝負を決めた。

 柳田は西武戦初戦までは結果が出ずに苦しんだが、前日9日には今季2号を含む4打数2安打をマーク。この日は9番から開幕当初の7番に戻された。「自分の打撃も結果が出てきているので、少しずついい感じになってきているんじゃないですかね」と徐々に手応えをつかみつつある。藤本打撃コーチが「いいところだけ考える。本当にプラス思考」と度々口にするように、一度波に乗れば怖いもの知らずだ。

 摂津は初回に先制こそ許したものの、貫禄の投球で追加点を与えなかった。4回二死満塁では、得意のシンカーで炭谷を二ゴロに打ち取った。「野手のみなさんがたくさん点を取ってくれたので。今日は野手さまさまです」(摂津)。開幕から2試合連続で4失点するなど本調子ではなかったが、この試合ではきっちりと修正してきた。チームは今日11日、福岡に戻って全体練習を行い、今週末にはいよいよ首位・オリックスと対戦する。鷹は先行する猛牛軍団に連勝し“ぶっちぎりV”へ勢いをつける。