中日の若手左腕・岡田俊哉(22)が9日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)で7回2失点の粘投で今季初勝利。昨季は中継ぎで66試合にフル回転し、今季から先発に転向。2日の阪神戦(京セラドーム)は4回4失点で無念の降板となっただけに「何とか2点に収まった。ようやくスタートが切れました」と先発での初白星にホッとした表情をのぞかせた。

 そんな岡田にとって大きなモチベーションになっているのが、9日、東京ドームでの巨人戦に先発した同い年の広島ドラフト1位ルーキー・大瀬良の存在。長崎日大から九州共立大を経て、赤ヘル入りした右腕を岡田は勝手にライバル視しているのだ。

 そのきっかけは、やはり同い年の広島・今村で話は岡田の高校時代にさかのぼる。長崎・清峰で2009年春のセンバツで優勝した今村と、智弁和歌山のエースとして07年夏から春夏通じて4度、甲子園に出場した岡田は当時からちょくちょく連絡を取り合う友人。09年の高校生活最後の夏には甲子園で勝負をすることを楽しみにしていたが、今村は予選で大瀬良を擁する長崎日大に敗れた。

「今村から「負けたわ」と聞いて驚きましたよ。その時に『(長崎日大に)大瀬良っていいピッチャーがいるんだよ』って聞かされたんです。そこから『大瀬良ってどんななんだ?』と、ずっと注目してきたんです」(岡田)

 その大瀬良が今年からライバルチームで同じ先発投手。燃えないわけがない。先発転向の岡田にはいい刺激剤となっている。