<巨人1-4広島(8日)> 巨人は8日の広島戦(東京ドーム)に1―4で敗れた。先発の内海が3回に丸への危険球でまさかの退場となると、打線は広島投手陣を捉えきれず。主将・阿部が2試合連続の欠場となる中、大事な首位攻防初戦を落とすことになった。

 初回を3者凡退に抑え立ち上がりは順調だった内海だが、2回に広島打線につかまる。先頭のエルドレッドに中前打を許すと、6番・広瀬に適時二塁打を浴び、先制点を許してしまう。

 さらに3回だ。一死後迎えた丸に投じた2球目が頭部死球となり、危険球退場を食らってしまう。青ざめる内海。丸に一礼すると、そのままベンチ裏に引き揚げた。その後2番手の笠原がマウンドに上がったが、エルドレッドに適時打を浴び、追加点を奪われた。

 内海にとっては開幕2戦目、何としても取りたい試合ではあった。前回のDeNA戦では好投したものの、勝ち星はつかず。すでに開幕投手を務めた菅野が2勝を挙げる中、首位攻防初戦で存在感を示したかったが、空回りした形になった。

 打線もあと一歩のところで先発・野村を捉えきれない。村田打撃コーチも「低めにボールを集めてきている。低めの見極めを徹底して、ストライクゾーンをしっかり捉えていきたい」と必死にナインに意識づけをするが、得点は5回の橋本の適時打による1点のみ。ホームが遠かった。

 大事な首位攻防戦。開幕から4カード目とはいえ、すでにセ・リーグは2強4弱となりつつある。チームも3戦目(10日)の先発に菅野を持ってくるなど、広島への警戒を強めている中、痛い星を落とした。

 正捕手・阿部の不在も響いた。5日の中日戦の死球で左足を痛めた阿部は6日の試合に続き、この日も欠場。代わって実松がマスクをかぶったが結果を残せなかった。昨季までも阿部不在となると「一気に重苦しいムードになってしまう」(コーチ陣)ところがあったが実際に連敗となると、投打にわたっての存在感の大きさが浮き彫りになった。

 ともあれ、今年の広島が手ごわいことは十分、伝わった。修正すべきところはして早めにやり返したいところだ。