選手の自主性重んじた伊原西武の誤算

2014年04月08日 16時00分

伊原監督が思うほど選手は大人ではなかった

 伊原西武が開幕3カードを終えて2勝6敗の最下位と苦しんでいる。要因はチーム打率1割9分6厘、1試合の平均得点わずか2点の貧打線だ。

 

 主砲・中村や「5番・DH」に予定していた坂田の戦線離脱もさることながら、練習時間が極端に短く、選手の自主性を尊重したキャンプにも少なからず問題はあったようだ。黄金時代を知る西武OBは「伊原監督がちょっと選手を大人扱いし過ぎたのでは」と首をかしげ、こう続ける。

 

「去年まで管理されることに慣れていた選手が突然“放牧”されたら、正直戸惑うと思う。それまではキャンプ中盤から実戦で感覚を呼び覚ました選手に、練習の中で調整しろと言ってもやり方が分からない。強かったころは選手層も厚かったし、自己管理ができなければ即レギュラー剥奪の緊張感があった。当時と今では選手の意識や置かれた環境がまるで違う」

 

 今年のキャンプで最初に紅白戦が行われたのは、12球団で最も遅い2月20日のこと。オープン戦が始まっても「試合に出たい」「実戦勘がつかめず焦っています」と主力組からは戸惑いの声が上がった。裏を返せば、本当に安心して調整を任せられるレベルの選手は少なかったということだ。

 

 開幕前に左脇腹痛が背中の違和感になって開幕から二軍調整中の中村も自主性に任せて裏目に出た一人。

 

 別の西武OBも「今の中村に一番必要なのは練習にメリハリをつけてコンディショニングをしっかりさせること。ヒザの強化を一番に考えればショートダッシュをしっかりやらせて走らせっぱなしではなく、止まる練習を重視させないとまた別の箇所に違和感が出る」と“放牧調整”への疑問を投げかける。

 

 風邪による体調不良も重なった中村の復帰時期は、早くても今月下旬以降。現場は早急に貧打解消のカンフル剤を打つ必要がありそうだ。