東京五輪で金メダルが期待されるソフトボール女子日本代表が〝強化プラン〟の再考を余儀なくされている。

 日本ソフトボール協会は「実戦から遠のいているので代表レベルのチームと試合がしたい」と来年1月から3月にかけてオーストラリア遠征と米国遠征を計画。エース・上野由岐子投手(38=ビックカメラ高崎)も「高いレベルでもっとしっかり打たれる練習をしていきたい」と海外遠征を熱望していたが、新型コロナウイルス禍の影響で中止となった。

 関係者によると、ギリギリまで遠征を行う予定だったが「日本国内でも第3波による感染者が急増している中、無理して米国に行って万が一コロナに感染した場合のリスクを考えたらちょっと厳しいという話になった」という。日本協会はコロナの状況次第では新年度に海外遠征を実施したいとの見方を示している。

 しかし、現時点で見通しは立っていないことから「〝仮想メキシコ〟のような感じで、男子のサポートを受けながらやるしかない」(前出関係者)と来年1月21日~2月10日に男子の強豪チームが多く揃う高知県での強化合宿を組み込んだ。前回ソフトボールが五輪で採用された2008年北京大会では金メダルを獲得。12年越しの連覇へ、壁を乗り越えることはできるか。