初勝利の能見が処理した“もう一つの大仕事”

2014年04月06日 11時00分

今季初勝利に向け力投する能見

 阪神・能見篤史投手(34)が3日の中日戦(京セラドーム)で今季初勝利をマークした。3月28日の巨人との開幕戦では自己ワーストの10失点と大炎上していただけに、エースの1勝に和田監督ら首脳陣もホッとひと息だ。さらに、球団では「あの呪いを回避してくれた」と汚名返上の左腕に感謝しきりとなっている。

 

 5回まで無失点だったものの、6回に制球を乱して3点を失っただけに「自分ではいろいろあるけど、勝ってくれたことが救い」と能見に笑顔はなかった。まだ本来の姿ではない。それでも巨人戦炎上の不安を払拭する投球内容だった。

 

 和田監督も「どんな投手でも1つ勝つまではしんどいからね」とエースに白星がついたことを喜んだ。そして、チームも勝率5割に復帰。指揮官は「苦しんでいた割に早く5割に戻すことができた。今後もしっかりと勝っていきたい」とエースの1勝を契機に逆襲をスタートさせることを宣言した。

 

 能見の初白星に胸をなでおろしているのは現場だけではない。球団関係者は「能見が勝ってくれたことで、あのCMに変な因縁をつけられなくて済む」と安堵の表情を浮かべる。今年から能見、西岡、藤浪の3人が家電量販店のイメージキャラクターとしてCMに出演している。

 

 しかし、開幕戦で能見が自己ワーストの10失点。2日後の3月30日には西岡が福留と激突。鼻骨骨折、左肩鎖関節脱臼、左右の第一肋骨骨折などと診断され、現在は大阪府内の病院に入院中だ。さらに、藤浪も今季初先発となった1日の中日戦で自己ワーストタイの6失点。球団関係者は「偶然とはいえ、開幕直後に3人揃って良くないことが起こったからね。西岡はケガで能見と藤浪は自己ワースト。このまま能見と藤浪が勝てなかったら“CMの呪い”なんて言われてしまうところだった」と、ひそかに不安視していた。

 

 それだけに能見が2戦目できっちり勝利投手となったことで「能見が悪い流れをストップしてくれた。これで大丈夫でしょう」と関係者は胸をなでおろしているのだ。

 

 西岡の離脱や投手陣の大量失点など重苦しいスタートとなってしまった和田阪神だが、勝率5割に戻し、再スタートを切る態勢も整った。いろいろな意味で大きなエースの1勝となった。