<日本ハム0-5オリックス(29日)>

 右肩関節唇損傷から復帰をかける日本ハム・斎藤が29日、オリックス戦(札幌ドーム)に今季初先発。2012年6月6日の広島戦以来2年ぶりとなる白星を目指したが、6回9安打4失点と打ち込まれ、黒星スタートとなった。


 プロ4年目のシーズンに再起を目指す斎藤は「2年前の開幕投手の時はすごいプレッシャーがあった。今回は変なプレッシャーもなく自分らしく投げられると思う」と語っていたが、待ち受けていた現実は甘くはなかった。


 3回までは毎回走者を背負いながらも持ち前の粘りで要所を締めた。だが生命線である制球が浮き始めた4回、坂口に左前適時打。5回には糸井にスライダーをピンポン球のように右翼スタンド上段まで運ばれ主導権を奪われた。6回は4安打を集中され2失点。結局、この回でお役御免となった。


 3点目を奪われたところが交代のタイミングだったはずだが、栗山監督は「勝負をさせたかったから」と続投を命じた。結果的にはこのさい配が傷口を広げることになり「一番悪いのは監督なんで申し訳ない」。その上で指揮官はこの日の斎藤について「いい球はたくさんあったけどこれからは勝てる斎藤佑樹を作っていかなきゃいけない」と奮起を促した。


 一方、斎藤は「6回4失点じゃ勝つことはできないし悔しいです。状態は今年が一番いいですけどゲームに入ったら関係ないですね。対打者とどう勝負するかを考えないといけない」と反省しきり。この登板後、いったん登録抹消となることが決まっており、次回がいつになるかは未定だが「とにかく前進したいです。今日を反省して次に同じことを繰り返さないように。今日出た反省をしっかり生かしたい」と雪辱を誓った。