2014年、巨人のライバルは阪神か広島か、それとも――。セ・リーグのファンミーティングが24日、東京・江東区の東京ビッグサイトで行われ、巨人・原辰徳監督(55)ら6球団の監督が集結。指揮官たちは互いに熱い心理戦で火花を散らした。そんな中、原監督が“先制口撃”の相手に選んだのは、今季から選手兼任で指揮を執る中日・谷繁元信監督(43)だった。

 原監督が、ついに明言した。各球団の監督に開幕投手を問うコーナーでのこと。「勘弁してください」と明かさなかった中日・谷繁監督以外の監督が順に名前を挙げていった。

 巨人は最後。そこで原監督は「ファンの皆さんあってのプロ野球。あえてここで発表します。菅野智之で行きます!」と力強く宣言した。

 これで立場がなくなったのは谷繁監督だ。その後、「中日はいつも…と言われるのも嫌なので」と川上の開幕投手を渋々明言。原監督の“圧力”が、谷繁監督の重い口を開かせた格好となった。

 さらに原監督はルーキー紹介コーナーでも谷繁監督をチクリ。自軍のドラフト1位捕手・小林(日本生命)を横に置きながら「古田(元ヤクルト)、矢野(元阪神)、そしてそこにいる谷繁」と名前を挙げ「この3人にあるのは意地悪で、ずる賢いという部分。“陽”の(阿部)慎之助には一切ない。(小林には)谷繁からそういう“陰”の部分も見習ってくれたら」と毒舌を交えて先制パンチを見舞った。

 終始苦笑いの谷繁監督に対して“先輩風”を吹かせまくった原監督だが、これは中日への強烈なライバル意識の表れでもある。評論家の間では昨季2位の阪神や、若い力の台頭が目立つ広島がライバルだと言われているが、指揮官に近い関係者によると中日への意識は、それ以上のようだ。「今年は何といっても落合さんがGMとして帰ってきましたからね。それだけで不気味ですし、監督にとっては永遠のライバル。谷繁監督に恨みはありませんが、久々に“打倒中日熱”が高まっていますよ」という。

 チームの目標はあくまで日本一奪回だが、原監督にとって絶対に聞きたくないのは落合GMの高笑い。今季は中日を叩きのめすことも巨人の重要テーマになる。