広島のドラフト1位ルーキー・大瀬良大地投手(22=九州共立大)が19日の西武戦(西武ドーム)に先発し、6回4安打2失点と好投した。最速149キロの直球を武器に力勝負。野村監督は「ストレートがよかった。内容も球数(6回を87球)も合格点だね」と称賛した。

 これまでの実戦では先輩捕手の指示通りに投げてきた大瀬良だが、この日は2回二死一塁の場面で捕手・石原のサインに首を振り、直球を投げて打ち取るシーンもあった。この自己主張にも周囲は二重丸。「ピッチャーは納得して投げないといけないからね」と山内投手コーチ。チーム関係者も「しっかりと自分の考えを持っていて、それを出すことができるということ。それでいい」と評価した。

 素直な性格と気配りができることでチームに溶け込んだ大瀬良だが、その一方で「すごくいい子だけど、素直すぎるのが逆に心配。いろんなことをマウンドで考えすぎて混乱してしまう可能性もある」と試合本番で、人の良さがあだにならないかと危惧する声があった。しかし、この日の“首振り”で、そんな心配も一掃した?

「もっといいピッチングができると思うので練習していきたい」と大瀬良。すでに先発ローテーション入りを確定させており、デビューは4月2日のヤクルト戦(マツダ)が濃厚だ。