【アリゾナ州サプライズ16日(日本時間17日)発】レンジャーズのダルビッシュ有投手(27)はホワイトソックスとのオープン戦に先発登板し、4回2/3を投げ4安打2失点、3三振3四球だった。3回までは要所をしのいで無失点だったが、4回はいくつかの課題に取り組んだことで2失点。それでも収穫を口にした右腕はすでに決まっている開幕戦の登板に向けて万全な調整が進んでいる。

 立ち上がりは一死から四球を出したが無失点。2回は三者凡退。3回は先頭に四球を与えたが後続を抑え、失点を許さない。だが4回に二死満塁のピンチを招くと、8番打者に左前打を喫し2点を失った。さらに5回は一死から安打を許し、次打者を左飛に打ち取ったところで投球数が84球と予定の80球を超えたため降板した。

 この日の課題はカットボールとツーシームを多めに投げることだった。しかし思わぬ弊害もあった。「カットを多く投げすぎてフォームを崩し、スライダーでストライクを取れなくなってしまった」(ダルビッシュ)と反省。そのため降板後にはブルペンで何度もシャドーピッチングを繰り返して、フォームの確認を行った。

 この日のマウンドでは新たな試みも行った。初回から4回までプレートの踏む位置を普段より一塁側へ移動させて投球した。これについてダルビッシュは「あくまでチャレンジというか、打者がどういう反応をするか見たかった。最後の回は普通のところから投げたけど」と説明した。

 登板全般については「良くはなかったけど、粘れたし、チームが勝ってた状態でマウンドを降りられたのは良かった。いい日もあれば悪い日もあるのは毎年のこと」と冷静に振り返ったダルビッシュ。「いろいろと課題が出てくるので、それをうまいことシーズンを通してクリアしていきたい」と話した。