広島・野村が11日、オリックス戦(京セラ)に先発し、4回2失点と不安を残した。初回一死二塁からT—岡田に2ランを浴びて失点。その後も持ち味であるはずの制球が定まらずに毎回、走者を出すピリッとしない内容だった。

 3年目の右腕は「コントロールが良くなかった。フォームが固まっていないので修正していきたい」と反省。その出来の悪さに予定の4回を終えた直後、野村監督が「腕の振りやフォームのバランスが悪い。もう1イニング追加でブルペンで修正してもらった」と“残業指令”を下したほどだった。

 そんな野村がこの日の収穫として挙げたのが、新球であるシュート。右打者に多く投げ込み「ファウルやゴロ、フライを打たせることができた。バットの芯を外せたのは良かったと思う」と手応えを口にした。ただ、そのシュートが“曲者”だという声がチーム内から上がっている。

「どの球種でも挑戦した時にフォームを崩すことはあるが、特にシュートを投げると体の開きが早くなってしまうことがあるので気掛かり」(チーム関係者)

 広島はエース・前田が9日のヤクルト戦で、習得中のスプリットを試投して6失点。野村も新球を試した登板で失点しているだけに心配なところだ。「悪いところはハッキリ出ているので、修正していく」と話した野村だが、次回は結果を残して周囲を安心させたいところだ。