能ある虎は爪隠す?阪神6連敗でも余裕

2014年03月10日 16時00分

大和(左)を迎える阪神ナイン。ベンチのムードは悪くない
大和(左)を迎える阪神ナイン。ベンチのムードは悪くない

 阪神が9日の巨人戦(甲子園)も2―3で敗れた。これでオープン戦0勝6敗1分け。オープン戦6連敗は5年ぶり、初戦から7戦白星なしは1980年以来34年ぶりとなるワーストタイ記録だ。しかし、チーム内に悲観ムードは一切ない。それもそのはず、今回の伝統の一戦のテーマは「戦力隠し」だったからだ。

 

 開幕カードの前哨戦となる宿敵との対決。この日も1点差に詰め寄った8回裏に無死三塁の絶好機を逃すなど昨年から続く深刻なタイムリー欠乏症を露呈した。和田監督は「ああいうケースで走者を返せないことが続いている」と嘆いた。しかし、チーム内からは「この時期に、いくら勝っても意味がないんだから手の内をすべて見せる必要なんてない。こっちは投手も野手も主力級が出ていない。いくら負けても問題ないよ」と余裕の声が飛び出している。

 

 確かに、この日の阪神は「飛車角落ち」の布陣だった。巨人が開幕投手の有力候補の内海を先発させたのに対し、阪神は開幕投手が内定しているエース・能見を二軍戦で先発させた。「首脳陣にいろいろと配慮してもらってます」と能見が話したように、意図的に本番前の直接対決を避けた格好だ。新守護神の呉昇桓(オ・スンファン、31=前サムスン)も登板予定はなし。

 

 打線も好調の新井兄弟が親族の体調不良で欠場し、右足不安で出遅れている新4番候補のマウロ・ゴメス内野手(29=前ナショナルズ3A)も二軍で調整中。計算外の部分はあるものの、エース、守護神、新打線の中軸と「2014和田阪神」の心臓部分は開幕戦で対戦する宿敵に隠し通した。

 

 さらに、4回を1安打、自責点0と好投した巨人・内海が試合後に阪神打線に対する警戒感を強めていることを伝え聞いた阪神関係者は「ばれたか。さすがや」と“戦力セーブ”を見抜いた敵軍のエースを称賛する余裕も見せた。和田監督も「今日、内海と対戦できたことが良かった。それぞれが感じたものがあるだろうし、今後、対策を練っていく」とプラス面を強調している。

 

 この余裕が思惑どおりに本番の巻き返しにつながるか。今後の虎軍団の戦いぶりに注目だ。