巨人が4日、日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)で4―10の完敗を喫した。先発の宮国椋丞(21)が5回8安打7失点と炎上し、スタメン出場の大田泰示(23)と藤村大介(24)も拙守で足を引っ張った。

 この日は2年目の日本ハム・大谷が特大弾を含む2安打と大活躍しただけに、ヤングGの情けなさが余計に浮き彫りになった。中堅・大田は4回に稲葉の放った浅い飛球へのチャージを怠って安打にしてしまい、死球交代の井端に代わって2回から遊撃に回った藤村も、簡単なゴロをこぼして失策を記録した。

 試合後は原監督も渋い表情。宮国の投球は「総対的には悪くない」とそれほど責めなかったが、拙守について「1イニングに“6アウトを取れ”というようなものだもんね」とボヤくと「守りに入った守り。勝負で悔いを残したプレーになる」と苦言を呈した。

 川相ヘッドはさらに厳しく、大田に対しては「あんな消極的な捕り方をしているようでは、監督も使おうという気が起きない」とバッサリ。藤村にも送球の消極姿勢を指摘して活を入れた。

 期待の若手の明暗がくっきり分かれた試合内容に、試合後はチームスタッフからも「大谷君は確実に伸びているね。あのひたむきな姿勢を泰示や藤村にも見習わせたいよ」とため息が漏れた。

 栗山監督は大谷に対し、2年目の今季も外出は許可制にするなど、私生活でも厳しいルールを課している。一方で大田や藤村、宮国は巨人の“強化指定選手”だが、グラウンドを離れればノビノビ。最近は巨人内部でも、伸び悩む若手に“大谷ルール”の適用を推す声が上がり始めている。期待されている選手たちは今のうちに成長をアピールしないと、私生活でも厳しい立場に追い込まれそうだ。