練習、練習の広島に異変だ。夜間練習廃止のおかげで“結束力”が高まっている。

 1次キャンプ地の日南では例年通り、夕食後の約1時間は夜間練習の時間になっていた。それが実戦中心となった21日からの沖縄キャンプではナインの疲労具合を考慮して、夜間練習は廃止となった。これまで汗を流していた時間が空いたことで、休日前夜以外でも選手同士が連れ立って繁華街に食事に出掛ける選手が目立つように。2月24日には投手会、日本ハムとの練習試合が雨天中止となった2日には野手会が開催され、野村監督も出席して団結ムードを高めている。

 特にルーキーたちは大喜びで「先輩たちに気に掛けてもらい、食事に誘っていただいたりして感謝している」(大瀬良大地=22、九州共立大)。例年は先輩たちに気を使って溶け込むまでに時間を要したが、今回のキャンプではすっかりチームの一員になることに成功している。

 これにはチーム関係者も「いつもは誘いにくい先輩、後輩の仲も深まるし、開幕前のこの時期にじっくり話をできるのはいい効果を生むのではないか。キャンプ地の沖縄市の経済にもわずかながら協力できたのもよかった」と目を細める。3日にキャンプ打ち上げとなる広島は、好ムードを維持して開幕に向かえそうだ。