ソフトバンクのかつての3冠王・松中のB組(二軍)降格が26日、決まった。今日27日から合流する。前日25日に腰の張りを訴えて練習を早退し、この日も別メニューでの調整だった松中は「大丈夫です」と言葉少なだった。

 チームはA、B組ともに27日、ヤクルトとの練習試合を終え、福岡に戻る。そのままA組(一軍)の別メニュー扱いで本拠地に戻ってから二軍に振り分けても問題はなかったはずだ。腰の状態が深刻だというのならわかるが、小川ヘッドコーチは「3、4日離れて、万全にしたい」というなど、症状は軽そう。キャンプ打ち上げ直前にB組に落とす必要性は感じられない。何らかの“ペナルティー”でもない。

 それでは、なぜ、この時期に松中降格となったのか。チーム関係者は「人や状況によって扱いを変えるのは一番やってはいけないことだからね。それをやってしまったらチームがバラバラになってしまう」とした上で、こう説明した。

「今のA組は試合に出られるメンバーでやっているわけで、たとえ最後の1試合でも出ないことが確実なら落とさないといけない。(西武とのオープン戦で打ち込まれた)新垣もキャンプ終盤なのに落としてるんだから、松中も落とさないと周囲にしめしがつかないよ」

 オフの大型補強により大幅に厚みを増したチームで、ナインはライバルとシ烈なポジション争いを繰り広げている。ベテランだから、実績があるからと特別扱いできる環境ではない。首脳陣は松中に対し“ケジメ降格”を敢行したというわけ。今季の鷹首脳陣に抜かりはなさそうだ。