藤浪“14年ぶりの珍事”に苦しむ?

2014年02月19日 11時00分

2年目の飛躍に向けて元気いっぱいの藤浪だが…

 阪神・藤浪晋太郎投手(19)に思わぬ不安が生じている。左打者対策、制球力アップなど「2年目の進化」に向けて着実にステップアップする中、本番の公式戦まで苦手克服に挑戦することすらできない難題が存在していた。藤浪が最低限の目標とする2年連続2桁勝利、チームの開幕ダッシュにも暗い影を落とす難敵だ。

 

「よりによって何で今年だけ…」。コーチの一人はオープン戦の日程表を見ながら、こうつぶやいた。首脳陣が頭を抱えているのは今年の練習試合、オープン戦でヤクルトとの対戦が一度もないことだ。

 

 あるコーチは「昨年、藤浪はヤクルトに相性が悪かった。藤浪自身は確実にレベルアップしている。嫌なイメージを払拭して本番に臨むためにもオープン戦で一度、ヤクルトと対戦させておきたかった」という。

 

 藤浪にとってヤクルトはセ・リーグ5球団との対戦で唯一2勝3敗と負け越している“天敵”だ。さらに、敵地・神宮球場は3戦3敗と鬼門となっている。もし藤浪が開幕カードの巨人戦に先発することになればローテーションの関係で交流戦までにヤクルトと3度対戦。そのうち、神宮球場で2試合に登板しなければならないだけに不安を解消しておきたかった。しかも、ヤクルトとのオープン戦が一試合もなかったのは2000年以来14年ぶり。チーム関係者は「オープン戦の日程は各球団の営業担当者が中心になって決める。今年はたまたまお互いのスケジュールが合わなかったのでしょう」と説明する。

 

 ただ、コーチ陣は「藤浪が序盤でもたつくようだとチームの士気にも関わる。何とかいい形でスタートさせるためにも苦手意識をなくしておきたかった。毎年、ヤクルトとはオープン戦での対戦があったのに今年に限ってないというのが嫌な感じだ」と渋い表情だ。

 

 昨年の秋季キャンプから踏み出した左足が三塁側に着地するインステップの改良、体重増加、筋力アップに取り組んできた。今季は投球数などの制限もなく、25日には韓国LGとの練習試合で実戦初登板をする予定だ。「最低でも今年も10勝以上はしたい」と自身に課したノルマをクリアするための調整は順調そのもの。この19歳右腕の前にぶっつけ本番で挑むツバメ軍団が立ちはだかる。