中日二軍が16日、キャンプ地の読谷球場で韓国プロ野球・LGと練習試合を行った。佐伯貴弘二軍監督兼打撃コーチ(43)にとっては“初陣”。6―11で敗れたものの、「選手が最後まで集中力を持って、秋から春にかけてずっとやってきたことが見えたので満足。ベンチに活気がありました。守備にしても走塁にしても挑戦してくれた」と話した。

 昨年10月に左ヒジを手術して二軍スタートの大島が4打数2安打といきなりバットで結果を出せば、走塁でも果敢に三塁を狙う積極性も見せた。インフルエンザ発症で二軍落ちとなった堂上直と松井佑は、ともに本塁打を含む3安打の大暴れ。そんなことも踏まえて佐伯二軍監督もご満悦だったようだが、この野手組の頑張りについてチーム内からは「そりゃあ、何としても一軍に上がりたいからだろう」との声が漏れている。

 中日の一軍キャンプは終了するのが夕方6時過ぎと、その過酷さは知られているが、二軍キャンプはさらにすさまじいからだ。「朝の8時には、野手のほとんどが球場入り。そのままほぼ休みなく練習が続き、居残り特打ちの“スペシャル”に選ばれた選手は室内で延々とロングティー。全て終了するのは午後9時過ぎなんてこともざら。レギュラークラスの大島でも特別扱いはなし。佐伯二軍監督はそれに最後まで付き合っていますから選手は文句も言えない」(チーム関係者)

 まさに地獄のキャンプ。ここを抜け出すために「何としても一軍に上がりたい」と二軍メンバーは必死になっているわけだ。