巨人の新選手会長・村田が14日、“限定リードオフマン”に立候補した。今日15日から始まる沖縄・那覇キャンプでは、対外試合がスタート。原監督も打順についてさまざまなパターンを描いている。そんななか、開幕へ向けて「4番を打つつもりでやっていきたい」と、あれだけこだわりを見せていた男が、まさかの1番を希望。その真意とは——。


 チームはこの日、宮崎から沖縄へ移動。キャンプ中の本拠地であるセルラースタジアムに程近い「沖宮(おきのぐう)」を参拝した。

 対外試合が始まる今日15日からの那覇キャンプに向け原監督は「どういうふうなものがいいのか探っていきたい。いろんなバリエーションがある」。明日16日に行うサムスン(韓国)との練習試合からさまざまなパターンのオーダーを試すと明言した。

 同監督が「あさって(16日の打順)は記者投票で決めようか」と余裕の表情を見せるほど、役者が揃っているG打線。誰が4番? 1、2番コンビは? 注目が集まるところだが、そんななか、指揮官の言葉に反応したのが村田だ。

 報道陣を前に「じゃあ、オレを1番で投票してよ」と話したのだ。ふざけているのではない。もちろん「そこを打つつもりでやっていきたい」と話すように、狙うのは4番の座だ。

 ではなぜ、主砲がリードオフマンに立候補したのか。村田によれば、1番を打つことにはれっきとした意味があるという。きっかけは宮崎キャンプで実施された内野の守備位置をシャッフルして行ったノック。この練習で本来の三塁から二塁を守り「サードから(二塁に)来るボールはそれると取りにくい。丁寧に投げないとな、と思ったんです。何事も経験しないと分からない」と実感したという。

 つまり、謎の立候補の真意は「4番を打つために1番を打ってみたい」ということ。切り込み隊長を経験することで主軸を打つために必要な“何か”を探ろうというわけだ。4番争いの当面のライバルは阿部。争いに勝つべく、和製大砲は必死になんでもやるつもりだ。

「ライバル的な存在がいっぱいいるのがこの球団のいいところですから」と目をキラリと光らせた村田。今年は例年よりも仕上がりが早く、絶好調をキープしている。果たして練習試合、オープン戦にだけ出現する“限定リードオフマン”となれるか。