阪神の新4番候補、マウロ・ゴメス内野手(29=前ナショナルズ)が10日、来日した。

 沖縄・読谷村の宿舎で行われた入団会見では「自分はパワーヒッターなので、打席でやるべきことは大きいのを打つこと」と力強く宣言した。1月下旬に生まれたばかりの長女の体調不良のため、当初の来日予定が延期となっただけに和田監督も「ようやくやな」とホッとした表情を浮かべた。

 昨年は4番を固定することができず、本塁打も12球団ワーストの82と一発不足に悩まされた。球団関係者は「4番がいないことで守備に目をつぶったオーダーを組んだり、投手陣に負担をかけたりとチーム全体に影響が出た」と反省。シーズン終了直後から球団フロントと和田監督は4番候補の助っ人探しに着手した。

 リストアップした候補から選んだのは2012年オフに和田監督が、ドミニカ共和国で開催されていたウインターリーグを視察した際に特大弾を放った大砲だった。昨年は3Aで110試合に出場し、131三振。この数字は気になるところだが、この短所よりも一発の魅力を選択した。

 今季が契約最終年の背水イヤーとなる和田監督。まさに、ゴメスの一発に自らの進退を託すことになる。