中日で落合博満GM(60)にコーチ陣の指導を求める声が出ている。「選手としても監督としてもあれだけの実績を残している人はなかなかいないでしょう。そんな人物がせっかくキャンプにいるのだから、これを使わない手はない。選手だけでなくコーチもどんどん教えてほしい」(チーム関係者)

 谷繁捕手兼任監督率いる首脳陣は森ヘッドコーチをはじめ、落合GMが監督時代にコーチを務めていた人が中心ながら、佐伯二軍監督兼打撃コーチ、佐藤投手コーチなどコーチ経験が初となる人や、友利投手コーチ、達川バッテリーコーチ、波留打撃コーチなど中日のコーチ経験のない人も少なくない。それらの“初心者コーチ”に落合GMが、これまでの経験と中日でのやり方を伝授してもらえばチームにとって大きなプラスになるというわけ。

 先日(5日)、落合GMが荒木を指導した後、谷繁監督とも身ぶり手ぶりを交えながら約5分にわたって話し込んだことに、チーム内からは「選手やお客さんも見ている前で監督が指導されているように見えるのは格好悪い。もっと谷繁監督の立場を考えてほしい」との注文が出ていたが、コーチへの指導は逆に大歓迎。GMの現場介入がチームをギクシャクさせる危険性についても球団幹部の一人は「落合GMと谷繁監督、それに森ヘッドコーチはしょっちゅうコミュニケーションを取っている。互いに分かり合っているから大丈夫」と問題ないとみている。

 選手はもちろんコーチの指導まで期待される落合GM。今年の中日は、やはりこの人が総監督みたいなものか。