ソフトバンクのスタンリッジが7日、ブルペンでの投球練習で初めて細川とバッテリーを組んだ。これまで鷹投をリードしてきたベテランとの初コンビで好感触をつかんだスタンリッジは、阪神時代に得た“教訓”を元に、今後は細川だけでなく鶴岡ら捕手陣と濃密な関係を深めていくつもりだ。

 スタンリッジはこの日、直球に変化球を交えながら80球を投げ込むと、すぐさまコンビを組んだ細川と通訳を交えて話し合った。「初めて球を捕ってもらったので、今後のことも考えて、自分がどこにどういうふうに投げたいかなどを伝えたんだ」

 投球中にも自分の考えを積極的に伝えようとしたスタンリッジ。特に真ん中から外に動くカットボールについては細かく説明していたようだ。「自分がどういう投球をするのか。細川さんがどういう球を要求するのか、今は分かり合うための時期。阪神時代は(バッテリーを組んだ)藤井さんに助けられて、長所と短所を見てもらったことでいい投球ができた」

 投手にとって捕手は頼りにしなければならない最大のパートナー。練習だけでなくプライベートでも関係を深めたほうがいいに決まっている。

 阪神時代には「ロッカーで野球の話をするぐらいで、なかなか踏み込んだ関係を構築することはできなかった」と反省しているスタンリッジ。福岡に戻り、今後は捕手陣とどんどん交流を図っていきたいと考えている。

「細川さんはもちろん、鶴岡さんともロッカールームでたくさん話したいし、ご飯にも一緒に行きたい」。チーム関係者も「ピッチャーとキャッチャーは信頼関係が一番だからいいこと」と、うなずく。

 チームは連日、多くの投手がブルペンで投げ込みを続けている状況。阪神で3年連続20試合に登板している右腕でさえ、先発ローテーション入りは確約されていない。捕手との関係も、重要な要素となってくる。「細川さんは頭がいいし、自分も経験を積んでいる。わかり合えるようになれば」。スタンリッジは今後、積極的に捕手を“ナンパ”して濃密に交流し、絆を強くしていく。