阪神・鳥谷敬内野手(32)と藤井彰人捕手(37)がインフルエンザのため5日の練習を休んだ。特にプロ野球歴代3位となる1322試合連続出場を継続中の“鉄人・鳥谷”のダウンは球団内外に波紋が広がった。

 まずチーム内では驚きの声が続出した。和田監督は「鉄人の域に入っている選手だけど、それとインフルエンザは関係ないということだね」と渋い表情。コーチ陣も「鳥谷がダウンするなんて珍しいな。めったにないことだよ。ここ何年かのキャンプでもなかったことだし、もしかしたら初めてじゃないか」と目を丸くした。

 身内以上に慌てたのがライバル球団だ。この日は阪神と同じ沖縄本島でキャンプを行っているヤクルト、日本ハムが休日。このため、いつもより多くの各球団スコアラーなど関係者が阪神キャンプの視察に訪れていたが、練習に鳥谷の姿がないことで騒然となった。セ・リーグ球団のスコアラーは「鳥谷はなんでいないの? ケガ?」と情報収集に奔走。

 代役がいない攻守の要にアクシデント発生となれば阪神の戦力評価は大きく変わる。他球団のスコアラー陣が色めき立つのも当然だろう。長期離脱につながるような故障ではなかったことが判明した時にはガックリと肩を落とした。

 鳥谷の病欠ダウンに端を発したドタバタ劇。あらためて、その存在感の大きさを証明することになった。