阪神・掛布雅之GM付育成&打撃コーディネーター(DC=58)に“連投禁止令”が出された。

 3日も身ぶり手ぶりはもちろん、言葉で選手の気持ちを盛り上げる「掛布流指導」は全開だった。しかし、掛布DCが「もう足の裏がジンジンするし、肩は痛いし、ヒジはバリバリだよ」と悲鳴を上げたため、キャンプ初日から2日連続で務めていた打撃投手は“登板回避”となった。

 できるだけ多くの選手を指導するためにグラウンドの中を歩き回り、打撃投手にノックと猛ハッスルした反動がキャンプ3日目に噴出した格好だ。今後、さらに疲労が蓄積して持ち味のパワフルな指導が控えめになってしまったら、若手育成にも影響が出てしまう。

 春季キャンプはスタートしたばかり。しかも、13日からは主力組の沖縄・宜野座キャンプに合流して、今季のブレークが期待されている伊藤隼、中谷、森田などの指導も予定されている。このため二軍首脳陣は「掛布DCにリタイアされてしまったら元も子もない。せっかく何かをつかみけている若手も出てきている。今までのような元気で手取り足取りの指導を続けてもらうためにも打撃投手の登板間隔を考えるなど慎重にやっていかないといけない」と危機感タップリだ。

 そこでチーム関係者は「掛布さんはお願いしたら“NO”と言わない。力を発揮してもらうためにも、こっちで掛布さんの体調に配慮して負担を減らしていく必要がある」と運動量をセーブする方針を固めた。また、この日は久保二軍投手コーチが肩やヒジに負担がかからない投球フォームを伝授した。

 生え抜き主砲を生み出すため掛布DCの体調も徹底管理していく。