声出し番長に就任だ。今季は選手会長を務めるソフトバンク・松田が22日、西戸崎で自主トレを公開した。リーダーとしての気合十分の松田は、新加入の選手たちにもキッチリ声出しさせ、キャンプを盛り上げることを明言。さらに三十路で迎えるシーズンだが体はいまだ衰え知らず。グアム、亜大でのトレーニングでパワーアップした肉体に持ち前の元気を加え、今季こそチームを日本一へと引っ張る覚悟だ。

 スタートからギア全開だった。アップ代わりに寮近くの大嶽神社の階段ダッシュを5本。終わると今度は坂道ダッシュを2本。「日本一になれますように。フルイニング出場できますように」と今季の2大目標を唱えた後、室内練習場に戻ってキャッチボールやマシン打撃に精を出した。

 今季、選手会長としてシーズンに臨む松田。チームリーダーとして間もなく迎えるキャンプでは、まず声出しを徹底するという。声出しは若手の仕事と思われがちだが、今オフの大補強で多くの選手がキャンプから合流することもあり「A組(=主力組)はみんな声を出してもらいますよ」とキッパリ。チームの一体化を図るため「李大浩(前オリックス)にもサファテ(前西武)にもスタンリッジにも声を出させます」と、年上の選手にも遠慮せずに声出しを求める方針だ。

 気合十分な新選手会長はもちろん、プレーでも引っ張っていくつもり。打率3割、30本塁打、30盗塁のトリプルスリーを「永遠のテーマ」というが、中でも2011年に達成した自己最高の25本塁打を上回る30本塁打は、最も達成したい項目という。

 そのためにも重視しているのは体の切れ。亜大での3日間のトレーニングでは、両手を頭の後ろで組み、ジャンプで前に進む通称「ぴょんぴょん」を実施。大学時代以来のトレーニングメニューで、当時のノルマの倍の400メートルトラック2周をこなした。現在30歳だが「スピードもパワーもどんどん上がっている感じ。まだまだできるというのは、老けていないということ」と年を重ねるごとに自信を増している。

 この日、練習の視察に訪れた藤井打撃コーチは「今年はもっと楽な打順になるだろうから、より結果を出せると思う」と成績アップに期待を込める。

「2014年のスローガン通り、松田宣浩がやります!」と「俺がやる」のチームスローガンをもじって元気よく宣言した松田。日本一に向け、言葉通りの姿を2月1日のキャンプインから見せつけていく。