楽天の田中は20日、本拠地・コボスタ宮城の室内練習場のブルペンに入ると、新人合同自主トレを行っていたドラフト2位・内田靖人(18=常総学院)を相手に、メジャー公式球を使って直球、カーブ、ツーシーム、カット、スライダー、スプリットなどを次々に投げ込んだ。

 レジェンドエースからいきなり“女房役”に指名され、立ったままとはいえ約39球を受けた内田は「今まで(ボールを)受けた中で一番、緊張しました。オーラがありますね。軽く投げていたのにキレがすごかった」。この話を聞いたドラフト1位の松井裕樹(18=桐光学園)は「ウッチーからいろいろ聞きたいなと思いました」と貴重な体験をうらやましがった。

 内田は「いい経験ができました。田中さんの球のキレを感じたように、いろいろな投手のいいところを見つけて、どんどん引き出していきたい」。田中はこの日も自身の移籍についてノーコメントを貫き、練習中は他の選手と言葉を交わすシーンもほとんどなかったが、投球を通じて後輩に“思い”を伝えることはできたようだ。