松井氏 巨人に世界一のメンタル注入

2014年01月19日 16時00分

巨人臨時コーチ就任が正式に決まった松井氏

 巨人のスタッフ会議が16日に都内で行われ、宮崎キャンプにおける松井秀喜氏(39)の臨時コーチ就任が正式に発表された。原辰徳監督(55)は、打撃以上にメンタル強化指導に期待を寄せる一方、首脳陣はコーチ初心者のゴジラのため全力サポートを約束。なんと口下手の松井氏の“相方”も務めるという。

 

 

 松井氏に“オーナー特命”が下された。臨時コーチのなかでも「打撃部門担当」となるが、原監督が松井氏に託したのは、打撃というより白石興二郎オーナー(67)のこんな「リクエスト」を受けてのものだった。

 

「好調の時は淡々とおごらずに進み、不調のときは泰然自若として波を乗り切る努力をするわけだが、なかなか難しい。そこでメンタルトレーニング、あるいはブレーントレーニングになるかもしれないが、過去の失敗を繰り返さずに新しい状況、あるいは変化している状況が出てきても乗り越えられるトレーニングの仕方はないだろうか。そういうことを工夫してもらいたいという注文はしておきました」(白石オーナー)

 

 不調、逆境を乗り越えるメンタル強化。原監督はこれを百戦錬磨の松井氏に任せることを明言した。

 

「なぜ彼をコーチ陣、臨時コーチとしてジャイアンツに来てもらうかというのはですね、まずは世界で通用するメンタル。彼ほどのキャリアを持つ選手というのはうちにはいません。もちろん、バッティング技術、野球の知識もあるでしょうけど、私の中では巨人に世界で通用するメンタルというものを注入してもらいたい。それが今回の一番大きな役割だと思っています」(原監督)

 

 指揮官がゴジラに課した“重大任務”。これに即座に反応したのが村田真一打撃コーチ(50)だった。「アイツ(松井氏)はシャイだからな。俺が『(選手のもとへ)行け』と言うよ。もちろん、選手から行ってほしいが、自分の役割は選手が(松井氏も)行きやすい環境づくりだから」。松井氏とナインとの橋渡し役を名乗り出た。

 

 ここまで世話を焼くのには理由がある。メジャー移籍後も機会があれば食事などをともにする、気の置けない間柄でもあるが「(高橋)由伸もあれだけ(松井氏と)長い時間を過ごしていたから、いろんな話をしているかと思っていた。でも新聞を見たら、ほとんどしゃべってないっていうんでビックリしたんだ」(村田コーチ)。

 

 現役時代は選手とつるまない“一匹おおかみキャラ”な上に、口下手でもあった。しかし、指導者の立場ではそうもいっていられない。持ち前の関西弁でまくしたてる村田コーチだけに、松井氏の言葉を補足したり、時にはツッコミを入れて盛り上げるなど、漫才の“相方”さながらの動きでコーチングをサポートしていくのは間違いない。

 

 この日、白石オーナーは10日に渡辺恒雄球団会長(87)、長嶋茂雄終身名誉監督(77)を交えた面談で、松井氏に将来の監督就任を要請したことを明かし「我々は巨人軍の一員として戻ってくれて、ゆくゆくは監督として巨人を率いてくれることを切望している。そういう気持ちに変化はありません」と、改めてラブコールを送った。球団挙げての大きな期待のもと、松井コーチが指導者デビューを飾る。