楽天との契約延長が決まった“AJ”ことアンドリュー・ジョーンズ外野手(36)が“DH兼ヘッドコーチ”として連覇を狙うチームをけん引する。

 ポストシーズンで勝負強さを発揮し、主砲としてチーム初の日本一に貢献。今季も主に「4番・DH」として打線の軸になりそうだが、球団内では今季も不在になるヘッドコーチとしての役割にも期待が寄せられている。「AJは『将来、監督をやりたい』と話しているだけあって、いろんな選手にアドバイスを送っていた。スーパースターだけあって説得力もあるし、今季はより積極的にやってもらいたい」(球団関係者)

 大砲助っ人はシーズン中からクラブハウスなどで若手野手に「おまえはもっとバットを振る力をつけろ」と助言したり「おまえはいい投球をした。負けが付いたのはオレたちのせいだ。今の投球を続ければいい」と若手投手に語りかけるなど、若手の多いチームのよきアドバイザーとなっていた。関東遠征では大好きな六本木に若手を連れ出し“飲みニケーション”。モチベーターとしての役割を果たしたこともある。

 周囲の関係者には「このチームをかつて(常勝軍団だったころ)のアトランタ(ブレーブス)にしたい」と話しているそうで、星野監督にも積極的にコミュニケーションを取っている。「『アトランタのときはこうだったけど、監督はどう思う?』とか聞いてくるわ。オレのやり方を説明したら、あいつも納得しとった」(星野監督)。AJは若手を積極的に起用するなど「先を見据えた」闘将采配を来日1年目で理解。その上で常勝軍団結成へグラウンド外での協力も約束しているという。

 メジャー屈指のスーパースターが“名参謀”となる楽天。今季も混パの脅威となりそうだ。