ソフトバンクの長谷川が10日、福岡市の西戸崎室内練習場で自主トレを公開した。昨季はシーズン200安打達成こそ逃したものの、首位打者に輝き、パ・リーグを代表する打者となった。今季はその打撃で昨季以上の活躍をするのはもちろんのこと、守備でもチームの勝利に貢献したいと考えており、ゴールデングラブ賞受賞に意欲を燃やしている。

 どんよりとした寒空に小雪が舞う中、長谷川は黙々と走り続けた。地面に倒れこんでしばらく起き上がれないこともあった。それでも「この時期は走る時間がある。きついことをやると気持ちも体も強くなるんじゃないかという狙いを持って走り込んでいる」と、約4時間の練習に取り組んだ。

 昨年と同様にウエートトレーニングにも力を入れており元日も出身地の山形で体を動かした。「継続することで力を出す感覚を体に覚えさせる。あとはそれをしっかりとまとめればいいので」と狙いを口にする。

 今年も「フルイニング出場を目指す」と2年連続でグラウンドに立ち続ける決意だ。この時期、ひたすら走ることとウエートトレーニングに力をいれているのは、フル出場を成し遂げる体の土台をつくるためだ。昨季は惜しくも成し遂げられなかったシーズン200安打達成も、今季の大きな目標の一つ。さらにゴールデングラブ賞も狙うつもりだ。

 いずれの目標もケガがあっては成し遂げられない。特に守備は「肩やヒジに不安があっては、思い切った送球はできない」。今後も「故障をしてもある程度できるコンディションを整えることが大切」と頑丈な“ハセガワボディー”づくりに力を注いでいく。

 今年の年末には節目の30歳を迎える。老け込む年齢ではないが、備えあれば憂いなしだ。「本を読みながら栄養学を学んだりサプリメントも取り入れたい」と目を輝かせた。

 右手首を痛めたため秋季キャンプではバットを振らなかった。打撃練習を解禁したのは5日。それでも「意外と振れていた。振らない間も、イメージ(トレーニング)はしていたので」と不安はない様子だった。

 2月のキャンプには万全の状態で臨むため、今月中にマシン打撃に取り組む。「チームの『俺がやる。』はいいスローガン。それを忘れずに責任持ってプレーできればチームもまとまるし、そういう気持ちを持ってやっていきたい」。選手会副会長も務める長谷川は打撃と守備の両面でチームを引っ張っていく。