阪神の新人合同自主トレが9日、兵庫県西宮市の鳴尾浜球場でスタート。ドラフト1位・岩貞祐太投手(22=横浜商大)も精力的に汗を流した。主力組中心の沖縄・宜野座キャンプ参加が濃厚で即戦力としての期待は大きい。そんなルーキー左腕のために、球団サイドはキャンプ中の“お見合い計画”まで練っている。

 新人合同自主トレ初日ということもあり、練習メニューはキャッチボールなど軽めだったが、首脳陣もグラウンドに勢揃いして視察。和田監督はドラフト1位左腕・岩貞について「すべては見ていないが、体も動いている。現時点では(宜野座)キャンプに連れて行きたい」と期待を寄せた。

 先発投手枠に不安を抱えている阪神としては、岩貞には何としてもローテーション入りを果たしてもらいたいところ。そこで浮上したのが「岩貞のために正妻探しの“お見合い”の機会を作りたい」(チーム関係者)との計画だ。正妻とは言うまでもなく捕手のことで、あるコーチもこう力説する。「うちは捕手が多い。その中で誰が一番(岩貞に)合うのか、開幕までに探さないといけない。練習では難しい。実戦が一番だが、それ以外に話を重ねることが大事。投手と捕手は考えを分かち合わないといけないからね」

 今オフ、阪神はFAでDeNAに移籍した久保の人的補償で鶴岡一成捕手を獲得。藤井、日高に加え、3人の36歳捕手が在籍することになった。さらに、そこに清水、小宮山ら若手、中堅組にルーキーの梅野隆太郎(22=福岡大)も加わり、捕手は激戦区。球団サイドは岩貞にそんな正妻候補たち、それぞれとの個別の会食など、じっくり話し込める“お見合い”の機会を用意。“ビビビッ”と来る相手を見つけさせようというのだ。

 自主トレ初日を終えた岩貞は「環境も整っているし、生活もしやすいし、ここで成長してチームの役に立ちたい。沖縄に呼ばれるようにしっかりやっていきたい」と意気込んだが、キャンプでは“お見合い”も重大な仕事。果たして、誰とフィーリングが合うか。