現役最年長の中日・山本昌が人生で初めてのダイエットに挑戦している。

「減量します。今までしたことないんだけど。引退するまではお休みなしだね」。2013年シーズンの4月に左太もも裏を痛めて二軍落ちしたことが引き金となり、体に負担をかけないため体重を軽くしようと決意。無休トレで100キロ超の体重を90キロ台まで落とす考えだ。

 そんな山本昌の初ダイエットに、チーム関係者は「年齢を重ねると基礎代謝が落ちる。同じトレーニングをしても体重が増えてくるからね。特に40代後半になってくるとその傾向は顕著。だからマサがダイエットするのはいいことだと思うよ」と大賛成。球団内には同様の意見が多いが、その一方で「危険じゃないか」と警鐘を鳴らす声もある。「ダイエットをしようとするとトレーニング量を増やしたり、食事の量を減らしたりする。そうすると野球をする上で一番大事な筋肉まで落ちてしまう。そうなったら元も子もない」というのだ。

 実はダイエットにより失敗した例がチーム内にある。11年シーズンに極度の不振に陥った森野が、そのオフにダイエットを決断して周囲が驚くほどスマートに変身したが結果はパワー激減。6年連続で達成していた2桁本塁打もストップ(12年シーズンは6本塁打)してしまったことだ。森野も後に「野球にダイエットは良くない」と反省。それだけに一部のチーム関係者は山本昌が“第2の森野”にならないかと心配しているわけだ。

 もはや球界のレジェンドと呼ばれる山本昌。50歳での登板は球団の悲願でもあるだけに、周囲もその調整には神経質になっている。とにかくダイエット成功を祈るばかりだ。