阪神〝井川帰って来るな〟の真意

2012年01月29日 15時58分

 阪神が井川慶投手(32)に「まだまだアメリカで頑張れ!」と熱烈エールを送っている。フロントはかつての左腕エースが日本球界復帰となれば獲得に動く準備を進めているが、その一方で争奪戦に敗れる危険性も察知している。このため球団内では“米残留”を熱望する声が噴出しているのだ。

 20日、井川が日本球界復帰も選択肢に入れていることを受けて高野球団本部長は「調査は続けています」と話した。


 しかし、球団関係者は「実は井川自身が日本に戻ってくることになっても阪神を避けるんじゃないか、という情報もある。阪神時代にいろいろあった。胴上げに遅れたり、メジャー行きを直訴して自費キャンプになったり…。こんなこともあって打たれたら痛烈なヤジを浴びたりして、周囲の目も井川に厳しかった。その時の嫌なイメージが残っていて阪神には帰りたくない、という話を聞いた」と渋い表情で話す。


 こんな不穏情報があるだけに同関係者は「国内復帰となって争奪戦になった時にウチが手を挙げても振られてしまう可能性もある。古巣が拒否されるなんてことになったら赤っ恥だ」と不安を抱いているのだ。


 では、復帰となっても手を挙げないということか。別の関係者は「エースとして2003年、05年のリーグ優勝に貢献した功労者でもある。戦力的にもみすみす他球団に渡すわけにもいかないし、ファンの反応も気になる。やっぱり戻ってきてほしい、という人も多いだろうからね。無視すれば冷たい球団という批判も出てくる。獲得には動かないといけないと思うよ」と見過ごすことはできないと指摘する。


 球団としては戻ってきてほしいのはやまやまだけど、獲得に動いて赤っ恥はかきたくないし、手を挙げなければ批判が噴出してしまう…。こうした複雑な状況を回避するためには「米球界に残ってもらうのが一番」というわけだ。井川の第一希望もアメリカ。井川に吉報が届くことを祈るばかりだ。